そそう

 ありがたいことに、再度ご来店いただくお客様の中に
「せっかく大切に使っていたのに割ってしまった」と仰って、同じ作り手の器や新しい器との出会いとして当店をご利用いただく機会がある。本当にありがたい。
 お気に入りで食卓に登場する機会が多い器は、それだけ不幸な事故(破損など)に遭う機会も多くなる。繊細な作りの器であれば、なおのこと。
反面、あまり好みでなかったり、どこかのおまけの品だったりした丈夫な器がいつまでも食卓のレギュラーメンバーだったりする。春の○○まつりのポイントでいただいた白いお皿がものすごく丈夫だったりする。かく言う私も大変お世話になっている。アレは丈夫で優秀だ。
破損の原因で多いのは、使用後に洗う際に他の食器とぶつけたり、カランにぶつけたり、洗剤で手が滑って落としたり。
手洗いの場合が多いが、食洗機でも洗浄の水圧で他の食器とぶつけることがあるらしい(我が家は食洗機なし)。お客様に伺うと破損の原因は実にさまざま。今年正月の能登半島の地震。あの地震で破損したと仰るお客様もおられます。

私の器事情というか、器のレギュラーメンバーは、
三食でそれぞれある。昼食は、店舗で食べることが多いので、店で自分が旅に行った際に買った好みの器と産地で販売されていたB品(規格外品)を使用していることが多いです。ちょっとづつ増やして今ではかなりの量になりつつあります。
夕食は、家族とともに全員でおおよそ似た器を使用しています。店で扱っている器を家族用に購入して使用してたり、昭和の時代から使用している雑器的器だったり(よくお客さまが仰る「食器棚に昔からある器」というもの)。
中でも古株は、スヌーピーのフリーカップ(湯呑み)。どこかの福袋に紛れていたものを使用しています。たぶん小中学生の頃から使っているのでほぼ40年選手。ゴツくて、おしゃれさは無い。

朝食は、パン食なので5寸のやちむん皿に乗せて食べています。ちょっと欠けているけど、お気に入りなのでそのまま使っています、金継ぎなし。野菜スープと果物は、石見焼の丼と雑器的棚からの小皿、県内作家の小鉢でヨーグルトを食べています。あまりセンスのない雑多な様子。
それ以外にお茶を飲みます…。一般的な工業製品の耐熱ガラスマグカップにストレーナーがついているもので、
日本茶だったり、紅茶だったりその時手元にあるものを飲んでいるのですが…

この耐熱ガラスマグカップ、恥ずかしいくらい「割る」。
数か月に一回割る。つい先日も割りました。今年2コ目。去年は、いったい何個割ったかな…。
器を扱う店主としてあるまじき状態。
おそらく衝撃に弱いというか脆いのだと思うのですが(←イイワケ)、あまりに割るので自己嫌悪。

とうとうマグカップを丈夫なものにしようということで、
丈夫な丈夫なファイヤーキングのマグになってしまいました。もうなんでもありって感じです。
丈夫さからいって手持ちの砥部焼のマグに登場してもらおうかと散々思ったのですが、ワッタラカナシイので、
ファイヤーキングに登場していただくことにしました。ファイヤーキングもワッタラカナシイのですが、
丈夫さに賭ける!ということで。


なんでしょう…、ほんとセンスないな。器を扱う店主としてあるまじき状態。
でも、ワッタラカナシイのは、ものすごく同意します。

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